夢について1
[ある日の日記の一部]
昨日の夢がとても煽情的だった。
○○さんが(誰かに見られても恥ずかしくないように隠しておく)、僕の部屋から飛び降りて、その後に発狂したというものだった。猟奇的発声法で屋根の上で発狂している。それを××さんに告げると、「あいつはもともとそういうところあるから。知らなかった?」と助言してくる。わけがわからない。おやじの部屋で行われている授業だった。本棚のほうを向いて椅子を並べている。教授の顔は見えなかった。
その発狂の仕方は、耳の一番奥にざらざらと残るいやな叫び声だった。ある女の人が○○さんのところにかけより、大丈夫かと声をかける。微塵も意に介さず、その物語的行為を、真剣に取り組んでいる。そこで夢が覚めた。
この夢の意味するところは何なのか。まったくわからない。夢占いというものが巷であふれかえっているが、そんな定規でこの夢を図れるわけがない。だれかに「なるほど、それにはこういうメタファーがあってね…」ともいわれたくない。
僕はこの日記を書いている理由として、普段ふわふわとうかんでいる僕の思考をはぎとって読める形で記すことを目的にしているが、こういうことを日記に書いて終わらせてしまうのももったいない。
まだまだ僕の心の中でああでもないこうでもない、と巡らせることでいつの日かに、重層的な文章として昇華されているものになっていることを願って、ここでは伏せておく。